変形性膝関節症について
はせべ院長
上記の症状でお悩みの方から
よくいただくご質問にお答えします。
 
はせべ医院 院長

中高年者に多いといわれる膝の痛みにはどのような原因があるのですか。

膝の中には内側と外側に半月板という軟骨のクッションが存在し、膝の動きを円滑にしています。これが、加齢による長年の疲れや使い過ぎ、体重の急激な増加などにより磨耗し痛み出すことがあります。変形性膝関節症と呼ばれる疾病です。特に女性の場合、足がО脚気味になり、立ったり、歩いたりするときに両膝の内側に強い痛みが生じるのです。

どうすれば痛みをとることができるのでしようか。

まず、整形外科医に相談しレントゲン撮影で調べてもらい、膝の病期に応じた治療を受けてみてください。比軟的軽い軟骨の変性であればヒアルロン酸ナトリウムという製剤を数回、関節内に注射することで痛みをやわらげることができます。また、軟骨がほとんど消失し、痛みが激しい場合には手術を勧めることもあります。

手術と言われたら尻込みしてしまいますが、なにかほかの方法はないのでしょうか。

そうですね、大腿四頭筋訓練(図1)と呼ばれるリハビリをお勧めします。この場合、大切なのは毎日欠かさずに行うことですが、医師や看護士、理学療法士に正しい方法を教わってください。


仰向けに寝て、足に重りをつけ、膝を伸ばしたまま持ち上げます。5秒上げたら一度おろし、また5秒上げたらおろす、これを20回(できる範囲で)繰り返します。朝夕に1セットづつ行います。

また、外側楔状板と呼ばれる足の底につける装具(図2)も、膝の内側に痛みがある場合に有効です。原理としては、О脚気味になっている膝に対し、足の外側を高くしX脚気味にすることで痛みの生じている内側の部分にかかる体重を軽減するのです。この装具を装着すれば痛みを軽滅して歩くことができます。外側楔状板は病医院で義肢装具士に型取りをしてもらい、自分の身体に合ったものを作ってもらいましょう。