母指CM関節症について
はせべ院長
上記の症状でお悩みの方から
よくいただくご質問にお答えします。
 
はせべ医院 院長

母指の付け根に痛みがあるのですが、どんな病気が考えられるでしょうか?

母指(親指)は、5本の指の中でも特殊な運動ができ、物を「つまむ」「ひねる」「押す」などの動作をする時に重要な役割を担います。しかし、長年使い過ぎると、母指の付け根に痛みが生じることがよくあります。
こうした場合は、腱鞘炎と同じく手・指の代表的な病気として、「母指CM関節症」が疑われます。母指の付け根の「CM関節」と呼ばれる関節の軟骨が少しずつすり減っていくことで発症します。CM関節は、手のひらに対して母指を立てる運動に関係するため、物をつまむような動作をする際に強い痛みが発生するのです。進行すると、関節が腫れたり、亜脱臼が起きて母指が変形していきます。
治療は、軟骨がほとんど消失してしまい、強い痛みで普段の生活が送れない場合は、「関節固定術」などの手術を検討します

多くの場合は、装具を使って関節の動きを制限する治療をすすめています。痛みは何らかの動作をしている最中に出るので、仕事をする時間を中心に装具をつけて、母指を一番使いやすい位置で固定すれば、痛みを軽くして母指を使うことができます。
母指の付け根に痛みを感じたら、放置せずに医師を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。母指の使い過ぎは、将来、手の機能を損なう可能性があるので、日頃から気をつけましょう。