交通事故の衝突事故の約9割は軽症であるものの、多くの場合、頸椎を通る神経に外傷が及びます。幸い、ほとんどは自然治癒が期待できます。ただし、この期間に頸部を押したり揉んだりするのは逆効果となるため、骨折や明らかな神経麻痺がない限り、安静を保ちながら症状の改善を待つことが重要です。神経症状は適切な薬物療法で軽減可能で、当院では神経回復を促す高電位治療やビタミンB12の摂取を推奨しています。また、筋肉のこりには筋弛緩剤(ミオナールなど)、神経痛にはプレガバリンが効果的です。さらに、めまいや耳鳴りがある場合は、整形外科と耳鼻科の専門医による連携診療が必要です。交通事故後の初期対応を誤ると、長引く後遺症に悩まされる可能性があるため、速やかに整形外科医の診察を受けることをお勧めします。
手の痛みケガ